今回は仕組み化についてです。
多くの社長とお話させて頂くと、「忙しい」「自分の仕事もあるし、現場も見ないといけないし」「現場が思う様に動いてくれない。育たない」といったお話をよく聞きます。
皆さんは毎日、現場に張り付いていませんか? 「社長がいないと仕事が回らない」 「社員に任せるとミスが多くて、結局自分がフォローしてしまう」 「新しい取り組みを考える時間が取れない」
もし、これらの悩みに心当たりがあるなら、この物語をぜひ読んでみてください。これは、現場に縛られた社長が、経営に集中できる仕組みを作るまでの実話をもとにした物語です。
現場に縛られる社長・田中(仮名)の苦悩
午前7時、田中一郎(仮名)(45歳)はいつものように工場の門をくぐった。朝の冷たい空気が頬を刺す。社長になって5年目。彼の会社は従業員30人の中小製造業だ。
「社長、おはようございます!」
若手社員の佐藤が声をかけてくる。田中は微笑みながら頷くが、心の中は焦りでいっぱいだった。朝礼の準備、発注の確認、納期の調整……次から次へと問題が舞い込む。
「田中社長、昨日の部品、数が合いません!」 「新人の山本がまたミスをしてしまいました!」
事務所に着く間もなく、ベテラン社員たちが駆け寄ってくる。田中はため息をつき、すぐに対処に追われた。
彼は、社長でありながら現場に張り付きすぎていた。
経営戦略を練る時間もなければ、会社の未来を考える余裕もない。頭の中では「これではダメだ……」と分かっている。しかし、任せようとしても、社員はミスをするし、最終的に彼が尻拭いをする羽目になる。
そんな状況が続き、田中は気づけば心身ともに疲れ果てていた。
仕組み化の重要性に気づく
そんなある日、取引先の社長から経営者向けのセミナーに誘われた。最初は気乗りしなかったが、「何かヒントが得られるかもしれない」と思い直し、参加することにした。
セミナー会場には、同じような規模の会社の社長たちが集まっていた。
登壇した講師はこう語った。
「社長が現場にいるのは悪いことではありません。ただし、社長が現場にいないと回らない会社は問題です。あなたが毎日現場で指示を出している間に、未来の戦略を考える時間が失われています。」
田中の心に、鋭い刃が突き刺さった。
まさに自分のことだ。
講師は続けた。
「経営者の役割は、“現場を回すこと”ではなく、“仕組みを作ること”です。仕組み化ができていないから、いつまでも社長が現場に張り付くことになるのです。」
田中はハッとした。
「仕組みがないから、俺がいないと回らないのか……」
彼は帰社後すぐに、現場の社員と向き合う決意をした。
社員の抵抗と試行錯誤の連続
「これから、現場の仕事をもっと仕組み化していく。俺がいなくても回る会社にしたい。」
田中がそう言うと、社員たちは一斉に顔を見合わせた。
「社長、それってどういうことですか?」 「俺たちにもっと仕事を押し付けるってことじゃ……?」
反発は当然だった。
田中は、まず業務プロセスを可視化することから始めた。ミスが多い工程を洗い出し、チェックリストを作成した。さらに、新人育成のためのマニュアルを作り、教育を仕組み化することにした。
だが、最初はうまくいかなかった。
「こんなの、いちいちチェックするの面倒ですよ!」 「今までのやり方のほうが早い!」
ベテラン社員の反発もあり、改革はなかなか進まなかった。
しかし田中は粘り強く伝え続けた。
「これは、みんながもっと楽になるための仕組みなんだ。」
少しずつ、変化が起こり始めた。
社長が現場を離れても回る会社へ
半年後、田中は驚いた。
彼がいなくても、現場が回るようになっていたのだ。
チェックリストが機能し、ミスが減った。社員たちも、マニュアルを活用して新人を育てられるようになった。少しずつだが、田中が現場に張り付かなくても大丈夫な状態になってきた。
「社長、最近忙しくなさそうですね!」
佐藤が冗談交じりに言った。
「まあな。でも、そのおかげで新規事業のことを考える時間ができたよ。」
田中は微笑んだ。
彼は経営者として、一歩前に進んだのだ。
あなたの会社も仕組み化しませんか?
田中のように、「社長がいないと回らない会社」になっていませんか?
当社では、中小企業向けに“業務の仕組み化”をサポートするコンサルティングを行っています。
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